豆知識一覧
法事の意義と営み方~法事と追善供養の意味①~
法事とは?
法事とは、もともとは字が示すように仏法の行事のすべてを指す言葉です。しかし、今日では四十九日の忌明け、百か日、一周忌、三回忌など、
亡くなった人を供養するための法要を意味するようになっています。
法事は、追善供養、追善回向、年回、年忌などとも呼び、亡くなった人に対してなされるように一般的には解釈されているようですが、
正しくは法要を営む施主が仏菩薩に供え物をして……
忌服中と忌明けの心得~形見分け③~
形見分けの申し出は快く受ける
遺族から故人の形見分けの申し出があるのは、生前に親しくしてただいた感謝の気持ちからです。特に不都合のことがないかぎり、
喜んでいただくようにします。その際には、「思い出の品として大切に使わせていただきます」と、丁寧にお礼を述べましょう。
また、「これを」と贈られたら、素直に受け取るのが礼儀です。ほかの人のものと見比べたり、別の品を望んだりしてはいけま……
忌服中と忌明けの心得~形見分け②~
相手の立場になって贈る
「形見分け」をする相手は、故人の兄弟姉妹や特に親しかった友人など、ごく限られた人ですが、前もって受け取ってもらえるかどうか、
つまり、ありがた迷惑にならないかを十分に考えることが必要です。贈られた遺品を使用しないままに、文字どおり死蔵されたのでは、
双方にとっても心苦しいからです。
贈る相手に喜ばれるには、何種類かを出しておき、選んでいただくのもよい……
忌服中と忌明けの心得~形見分け①~
「形見分け」とは?
「形見分け」というのは、故人が生前に愛用していた持ち物を、記念として故人と縁故が深かった人たちに贈る習わしのことです。
しかし、故人と親しかったとはいえ、目上の方に形見分けを申し出ることは、よほど注意しなければいけません。故人が日常生活で使用していたものであり、
かえって失礼になることがあるからです。
本来は、死者の霊魂がこもると考えられていた衣類に限っ……
人日の節句(七草)~七草粥を食べて無病息災を祈る~
五節句のひとつ、正月の行事を終わらせる日、人日の節句。七草粥で若菜の生命を取り入れて、通常の生活に戻っていきます。
正月で疲れた胃腸が七草の効果で健康になる
正月七日の朝に七草粥を食べて、無病息災を祈るとされる人日の節句。人日は、人を占う日という意味で、重要な節句でした。
七草粥はもともと、中国で官吏昇進が決まる一月七日に、薬草の若菜を食べて立身出世を願ったのが起源といわれていま……
忌服中と忌明けの心得~中陰のおつとめ③~
一般的な帰服期間
官公庁の服務規定では、忌服期間を次のように定めています。
配偶者・・・十日間
父母・・・七日間
子ども・・・五日間
祖父母・・・三日間
兄弟姉妹・・・三日間
孫・・・一日間
伯父伯母・叔父叔母・・・一日間
配偶者の父母・・・三日間
配偶者の祖父母・・・一日間
配偶者の兄弟姉妹・・・一日間
これは、日常の勤務や……
忌服中と忌明けの心得~中陰のおつとめ②~
僧侶にお経をあげていただく
追善供養では、菩提寺の僧侶を招いてお経をあげていただきます。しかし、現在は葬儀といっしょに「初七日」のお経をあげてもらい、
それですませることが多くなりました。あとは四十九日の忌明けに近親者や葬儀の際に特にお世話になった人を招いて法要を営むのがふつうです。
つまり、二七日から六七日までを省略してしまうわけですが、遺族は可能なかぎり毎日おつとめをしましょ……
忌服中と忌明けの心得~中陰のおつとめ①~
忌服とは?
肉親や親族が亡くなったときに、死者のけがれを身につけているとして自家に閉じこもっている期間を「忌」、
喪服を着て身を慎むことを「服」といいます。
仏教では、この世の生を終えてから次の生をうけるまでに四十九日間があるとされ、この期間を「中有」あるいは「中陰」と呼んでいますが、
この間に七回の追善供養(中陰供養)を行います。
「中陰」の数え方は、地方によって異……
戒名(法名・法号)の構成と特色⑤
宗派による戒名の特色
戒名の構成の基本形は、以上のものですが、宗派によっては特色が見られ、「宗派法号」といっています。
〇浄土宗・・・在欲戒名として、広く用いられているものに「誉号」がありますが、白旗派独自の法号です。
○○院▽誉■■△△居士(大姉)
〇浄土宗西山派・・・宗祖法然上人の法号が「源空」であったところから、受戒(仏門に入るときに師から戒律を授かること)を受けた者……
戒名(法名・法号)の構成と特色④
尊称が与えられる資格 2⃣
●道号 中国では、名のほかに「字」を持ち、敬称として用いましたが、この字を沙門(仏門に入った僧)の別名としたのが「道号」です。
これが戒名にも付けられるようになったわけで、いわば出世の称号といってもよいものですが、
今日では道号と法号の四文字(四字戒名)が一般化しています。
●居士・大姉 お釈迦さまの在世中の名「維摩居士」が有名です……