豆知識一覧
戒名(法名・法号)の構成と特色①
本来の戒名は二文字
『塩尻』という古文書には、「貴人といへども只二字・・・関白(藤原)道長の法名は行覚・・・多田満仲の戒名を満慶・・・」とあるように、
戒名・法名は、本来、二字でした。のちに院号や道号、位号が加わるようになり、あたかも、それらをひとまとめにして「戒名」を指すようになった感があります。
重々しく、長いほうがありがたいように思いがちですが、位牌に記される戒名は、身分の……
僧侶へのお礼『御布施』について
御布施とは?
「布施」とは、梵語(古代インド語)の「ダーナ」のことで、「広くほどこす」という意味をもっています。
お布施といえば、一般的には寺院へのお礼と考えられますが、仏教では「法施」「財施」「無畏施」の三種類に分けられています。
法施は、僧侶が衆人に対して仏の教えを伝え、精神的な施しを与えること、財施は法施を受けた感謝の気持ちとして衆人が差し出す寺院への施し、
つまり現……
人生の節目『七五三』
七五三のお祝いは、11月15日頃に神社を参拝する。お祓いしてもらい、成長に感謝する。
女の子は3歳と7歳、男の子は5歳(3歳にも祝うことがある)に神社へお参りする行事。七五三のお祝い方は様々だが、
神社にお参りに行って神主さんにお祓いをしてもらい、境内などで記念撮影をするのが最近の一般的な祝い方である。
神社の帰りに家族で外食を楽しんだり、子どもの友だちたちとパーティーを開く人も……
香典の知識と包み方②
表書きの書き方
水引より上に「御香典」「御霊前」あるいは「御香料」と書き、下の中央に姓名を書くのが一般的ですが、
筆を使い、薄墨にするのが作法になっています。
また、故人が目上目下にかかわらず、必ず楷書でていねいに書きましょう。裏側には金額と住所を記入します。
市販品では、中包みにも金額と姓名を書きこむ枠が印刷されていますが、これは世話役が整理にあたる際にわかりやすいように……
香典の知識と包み方①
香典とは?
本来は「香奠」と書きました。「奠」とは、「すすめる」とか「供える」という意味ですから、
香を持参したり、香をたいて供えること、つまり仏に対する六種供養の一つでした。
六種供養とは、華(花)、塗香(香を供える)、焼香(香をたく)、水、飯食ばんじき、灯明のことです。
今日では、香をはじめとする一切を喪家側でととのえるため、香典(香の代金)として現金をつつむようになっ……
数珠の知識と扱い方②
数珠の正しい扱い方
仏に対して合掌するときには、数珠を掛けるのが正式とされています。
通夜や葬儀・告別式などの仏事に参列する際には、必ず持参したいものです。一般的には、片手略式の短い数珠でよく、
宗派別にかかわりなく、共通して用いることができます。
合掌の際には、両手の親指と人差し指の間に掛け、親指で軽く押さえるようにします。
長い二連数珠の場合には、宗派によって扱い……
数珠の知識と扱い方①
数珠の起こりは?
数珠は、仏を礼拝するときに用いますが、本来は、念仏を唱えるときに、その回数を数えるためのものでした。
文字通り、「数える珠」で「念珠」ともいいます。
数珠の数が百八個を基本とするところから、数珠には人間が持つ百八つの煩悩をこすり合わせることによって消す力生ずるとか、
仏教には百八つの厳しい修業があることを示したものであるという説がありますが、どちらも俗説と……
焼香の作法と宗派別にみる焼香②
宗派によって異なる焼香の作法
各宗派には、焼香にも独自の作法があります。
一般の弔問や会葬の場合は、その場での作法にしたがえばよいのですが、仏壇に向かう毎日のおつとめのときなどは、
自家の宗派の作法によって焼香したいものです。
●浄土真宗本願寺派
焼香の回数は一回、線香は一本を二つに折って火をともし、横に寝かせて香炉に入れます。
●真宗大谷派
焼香は二回で……
焼香の作法と宗派別にみる焼香①
焼香とは?
葬儀や法事など、仏事の席で行う「焼香」は、お釈迦さまの昔から伝えられている一種の儀式といわれています。
この焼香の香りは、仏に捧げる食事とも、また、衆生への差別ない仏の慈悲をたたえるものともいわれます。
いずれにしても、焼香は、僧侶、遺族、参列者全員が仏前で行うことによって、
仏に対する敬虔けいけんな心をあらわす大切な行為であることに変わりはありません。
……
『臨終と末期の水』②~危篤と臨終~
末期の水をとる
「末期の水」のとり方には、このようにしなければならないという厳しい決まりはありません。
ここでは、一般に行われている二つの例をあげておきましょう。
⒈茶碗に入れた水を新しい筆の穂先に含ませて、くちびるをうるおす。
⒉割り箸の先に脱脂綿を巻いて白糸でしばったものに水を含ませ、同じように用いる。
臨終を迎えた人には、すでに水を飲む力がないでしょうから、くち……