日本のしきたり豆知識一覧
仏壇と日常生活~仏壇に必要な仏具とお供え①~鈴と内敷
●鈴・・・宗派によって、カネ、あるいはキンとも呼びます。お釈迦さまが在世しているときに、人を集める際に鳴らしたともいわれています。
独特のすがすがしい音を出すものですが、その余音によって邪念を払うために用いられます。
仏壇に向かって合掌する前に鈴を打つ人が多いようですが、本来はおつとめのはじめと読経の区切りに打つもので、むやみに鳴らすものではありません。
鈴には、鈴台と鈴棒が付き……
仏壇と日常生活~仏壇に必要な仏具とお供え①~線香差しと燭台
●線香差し・・・線香を差しておく容器で、金属製と陶製があります。
●燭台・・・ロウソクを立てる用具です。灯明は煩悩の闇を消す功徳があるといわれ、大事な供養の一つです。
白いロウソクをともすのがふつうですが、歳月を経た法要には、朱ロウといって赤いロウソクを用いる宗派もあります。
最近は、安全性を考えた電球式の灯明がありますが、供養にはやはりロウソクを灯したいものです。
次回・……
仏壇と日常生活~仏壇に必要な仏具とお供え①~灯篭と香炉
●灯篭・・・宮殿の左右に一対用い、仏壇の内部を明るく照らす仏具です。これには置き灯篭と輪灯と呼ばれる吊り灯篭の二種類があります。
以前は植物油を用いたものですが、現在はコードを電源に差しこんで、豆電球を灯すようになりました。
●香炉・・・香をたくための用具です。これには金属製の金香炉と陶製の土香炉がありますが、金香炉は種火を入れて沈香などを、土香炉は抹香や線香をたくために用います。
……
仏壇と日常生活~仏壇に必要な仏具とお供え①~高坏と霊供膳
●高坏・・・くだものや菓子などの供え物をのせる器で、受け皿に高い足が付いているところから、この名で呼ばれます。
銘々膳のなかったころには、このような器に料理を盛った名残といわれています。漆器が多いのですが、家紋が付いている場合には、
紋を手前にします。また、供え物は半紙を敷いてのせることになっています。高坏を使ってお供えをするのは、命日など特別の日にかぎるのがふつうです。
●霊供……
仏壇と日常生活~仏壇に必要な仏具とお供え①~
主な仏具と役割
仏壇に象徴される仏教の理想世界(浄土)を、より美しく装うために、瓔珞とか戸帳といったお飾りを用いますが、
ここでは、一般家庭の仏壇に見られる主な仏具を挙げておきましょう。
仏具とは、仏飯や花を供えたり、灯明や線香を挙げたりするために欠かせない用具類のことで、ご本尊や先祖の位牌、お飾りのための装飾品などを除いたものをいいます。
●仏飯器・・・毎朝、炊きたてのご……
仏壇と日常生活~仏壇を安置する場所⑤~
上置き型仏壇の高さは?
台付き型の仏壇は、そのまま畳の上に安置すれば正座して礼拝するのにちょうどよい高さに設計されています。
上置き型のほうは、小机なり台の上に置くことになりますが、その台の高さによって、正座したときに見上げる位置になったり、
見下ろすようなことになってしまいますから注意しましょう。
ご本尊のお顔が礼拝する人の目線よりもやや高く、わずかに見上げるくらいになる……
仏壇と日常生活~仏壇を安置する場所④~
洋間に仏壇を安置する場合
仏壇は和室に安置するというのが、ごく自然な認識でしたが、現在では生活様式の洋風化にともなって、洋間のある家がほとんどになりました。
洋室に仏壇を安置する場合は、スマートな家具調の仏壇を求めてもよいでしょう。ブラック、ホワイト、オークといった色の種類がありますから、
インテリアとしても十分に調和します。
洋式の仏壇には椅子がセットされていますが、サイ……
仏壇と日常生活~仏壇を安置する場所③~
床の間のない場合
和室であっても床の間がない部屋もかなりあります。特に改まった部屋にしないで、いろいろな用途に使用できるようにしてあるためでしょう。
客間にしたり、一家の主人の居間にする場合が多いようですが、心静かに落ち着ける部屋であれば仏壇を安置するにふさわしい場所です。
部屋の正面か、それに相当するところを選んでください。
以前は家族が集まる居間に仏壇を置くという習慣は……
仏壇と日常生活~仏壇を安置する場所②~
仏間に適した部屋は?
落ち着いた気持ちで礼拝できる場所を第一に考えるべきでしょう。人の出入りのはげしい玄関に近い部屋などは避けたいものです。
その点では二階に安置するという方法もありますが、日々のおつとめがおっくうになるようでは困ります。
僧侶を招いて読経していただいたり、法事を営むときのことも考えておく必要があります。
住居構造が比較的ゆったりとしている地方ならば、その家……
仏壇と日常生活~仏壇を安置する場所①~
仏壇は南向きが理想的
仏壇を安置する方角については、いろいろな説がありますが、主なものを挙げれば、次の三つになります。
●南面北座 仏壇の正面を南に向け、北を背にした置き方です。家は南向きに建てるのが理想的といわれていますが、四季を通して南の窓から日光が差しこみ、
風もよく通って湿気を防ぐからです。仏壇を北側に安置すると、直射日光が当たりませんから理想的というわけです。
採……