日本のしきたり豆知識一覧
法事の意義と営み方~一周忌までの法事①~
初七日の法要
本来は、葬儀がすむと、四十九日の忌明けまでの間、七日ごとに供養をしますが、その最初が「初七日」です。
この初七日の前夜を逮夜といい、宗派によっては重くみているところもあります。
しかし、日常生活がスピード化し、万事に簡略が多くなった今日では、葬儀当日、遺骨迎えの法要のあとに初七日の法要をあげてもらい、
初七日の法要をすませることが、特に都市部ではふつうになりま……
2月3日節分祭(節分会)
炒った大豆をまくことで、邪気や厄を追う祓う儀式を行う日。節分は旧暦で一年の最初の人された「立春」の前日で、
平安時代、季節の変わり目にやってくるとされる鬼を祓う「追儺ついな」と呼ばれた儀式に由来するものといわれる。
豆は前日の夜に神棚に供えるのがしきたりとされ、その豆は「福豆」と呼ばれた。まくのは年男か厄年の男性、もしくは一家の主で、
鬼が入って来ないように「鬼は外」と唱えながら……
法事の意義と営み方~月忌法要と年忌法要⑥~
二つの法事が重なったときは?
同じ年に亡き父の十三回忌と亡き母の三回忌が重なるというケースも少なくありません。あるいは一年おきに二人の故人の年忌法要があるという場合もあります。
施主はやむを得ないとしても、親戚や縁故者はたいへんです。このような場合は、二つの法要を併せて営んでもよいことになっています。
これを「併修へいしゅう」や「合斎がっさい」と呼んでます。法要の日取りは、必ず早……
法事の意義と営み方~月忌法要と年忌法要⑤~
法事の日取りを変更する場合は?
年忌法要は、年回にあたる年の命日に営むのが理想ですが、実際問題としてなかなかむずかしいものです。
特に都市部では会社勤めの家庭が多いですから、日曜日か祝日以外の日では参列しにくいというのが現実です。したがって、
法要は参列者の都合を考えて、日曜日あるいは祝日を選んで営むというケースがふつうになったといってようでしょう。
また、命日がほかの祝い……
法事の意義と営み方~月忌法要と年忌法要④~
法事の日の数え方
法事の日の数え方は、宗派により、また地域により多少異なることがありますが、一般的には、
葬儀後、七週間たった四十九日に忌明け法要を、そのあとは百か日の法事、つまり亡くなった日から数えて百日目にあたる法事を営みます。
この法事の日取りは、菩提寺あるいは葬儀の際にお世話になった僧侶が提示してくれますから、お任せするとよいでしょう。
次が一周忌の法要で、翌年の祥……
法事の意義と営み方~月忌法要と年忌法要③~
祥月命日のお参り
亡くなった日と同じ月日を「祥月命日しょうつきめいにち」といいます。正しくは「正忌月」ですが、年のはじめの正月と間違えやすいところから、
「礼記」に記されている「小祥忌」(一周忌)の「祥」をとって祥月としたといわれています。
亡くなった翌年の一周忌、翌々年の三回忌には年忌法要を行いますから、それ以降の四年目、五年目、六年目、八年目など、
年忌法要を営まない年……
法事の意義と営み方~月忌法要と年忌法要②~
年忌法要と十三仏事
亡くなった翌年の命日に営む年忌法要が一周忌、その翌年が三回忌になります。それ以降は七回忌、十三回忌、十七回忌、
二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌、さらに五十回忌というように年忌法要を営むのが一般的です。
五十年以降は五十年ごとで「遠忌」といいますが、一般化していません。
忌明けの四十九日は古代インドが起源で、百か日と一周忌、三回忌は中国の古記「礼記」(……
忌服中と忌明けの心得~形見分け③~
形見分けの申し出は快く受ける
遺族から故人の形見分けの申し出があるのは、生前に親しくしてただいた感謝の気持ちからです。特に不都合のことがないかぎり、
喜んでいただくようにします。その際には、「思い出の品として大切に使わせていただきます」と、丁寧にお礼を述べましょう。
また、「これを」と贈られたら、素直に受け取るのが礼儀です。ほかの人のものと見比べたり、別の品を望んだりしてはいけま……
忌服中と忌明けの心得~形見分け②~
相手の立場になって贈る
「形見分け」をする相手は、故人の兄弟姉妹や特に親しかった友人など、ごく限られた人ですが、前もって受け取ってもらえるかどうか、
つまり、ありがた迷惑にならないかを十分に考えることが必要です。贈られた遺品を使用しないままに、文字どおり死蔵されたのでは、
双方にとっても心苦しいからです。
贈る相手に喜ばれるには、何種類かを出しておき、選んでいただくのもよい……
忌服中と忌明けの心得~形見分け①~
「形見分け」とは?
「形見分け」というのは、故人が生前に愛用していた持ち物を、記念として故人と縁故が深かった人たちに贈る習わしのことです。
しかし、故人と親しかったとはいえ、目上の方に形見分けを申し出ることは、よほど注意しなければいけません。故人が日常生活で使用していたものであり、
かえって失礼になることがあるからです。
本来は、死者の霊魂がこもると考えられていた衣類に限っ……