日本のしきたり豆知識一覧
法事を営む~お斎の席での作法②~
食事の作法は僧侶にしたがう
宗派によっては、食前食後の御文章を唱えることがあります。
その場合は合掌して拝聴するようにします。単に「頂戴いたします」「御馳走さまでした」と合掌されたときも、参列者もそれにならって合掌しましょう。
ただ漫然とお斎にはいり、また終わることがないように、僧侶がそれとなく支持してくれるわけですから、すべてそれにしたがうことです。
しかし、食事に入った……
法事を営む~お斎の席での作法①~
お斎の席の正客は僧侶
自宅で法事を営んだ場合は、故人の遺影が飾ってある仏間でお斎をとるのが望ましく、一同そろって会食することで供養にもなります。
この席での正客は僧侶ですから、必ず仏壇の前、つまりその部屋の正面に座っていただくことが大切です。おもてなしをする意味で、
施主は僧侶の隣に席をとりますが、家族は下座に座るのが礼儀です。参列者は故人と親しかった友人から年齢の順に座ればよい……
法事を営む~寺院で営む法事④~
施主は早めに出向いてあいさつをすませる
施主は、参列者よりも早めに寺院に到着して、僧侶へのあいさつをすませておきましょう。
もし、問い合わせておきたいことがあれば、このときにたずねておくことです。
予定の時刻になると、本堂に案内されますから、着席して僧侶の入堂をしずかに待ちます。
読経にはじまり、焼香、法話の順ですすむことは、自宅で営む場合とまったく同じです。法事が終了した……
法事を営む~寺院で営む法事③~
施主は当日のスケジュールを組んでおく
自宅以外の場所で法事を営んだり、お斎の席を設ける場合、施主はその所要時間をできるだけ細かく計算して、
しっかりしたスケジュールを組みたいものです。法事を開始する時間が早いと、遠方から参列する人が困りますし、
遅すぎるとお斎を終えて帰るときには夜になってしまうことになります。
そこで、次のように所要時間を計算してみます。まず、参列者が寺院……
法事を営む~寺院で営む法事②~
寺院へ持参するものは?
法事の会場へは、いろいろと持参するものがありますから、あらかじめ準備しておきましょう。
故人の位牌、供物、数珠、墓参りのときに供える線香、ロウソク、マッチ、花、供物、参列者への返礼品、
僧侶へのお布施、卒塔婆料、心づけなどです。
寺院の内陣に飾る供え物は、寺院側に依頼しておけば用意してくれますが、その場合には施主が実費を支払うことになります。
……
法事を営む~寺院で営む法事①~
仏壇のお飾りをしてから出向く
菩提寺あるいは葬儀の際にお世話になった寺院の本堂で法事を営むというケースは、都市部に多いといってよいでしょう。
お寺で法事をするからといって、家の仏壇をそのままにして出かけるわけにはいきません。前日にきれいに清掃し、
当日の朝には仏飯や花、故人の好物などを供え、灯明を灯してから線香をあげます。ただし、留守を守る人がいない場合は、
礼拝がすんだら……
法事を営む~自宅で営む法事のすすめ方⑦~
法事が終わったら施主はあいさつをする
僧侶が退場したら、法事は終了しますから、施主は席を下座に移して、とどこおりなく終了したお礼のあいさつを述べます。
「本日はご多忙のところをありがとうございました。これより粗飯を差し上げたいと存じますので、どうぞごゆっくり召し上がってください」といった内容でよいでしょう。
あいさつであってスピーチではないのですから、手短に述べることです。
……
法事を営む~自宅で営む法事のすすめ方⑥~
法話をいただくときは?
僧侶に仏教のお話しをしていただくにしても、参列者に理解できない内容では、まさに「馬の耳に念仏」になってしまいます。
法役は、事前の打ち合わせの折りに、故人の事績や参列者の仏教に関する知識や自覚の程度、人数や年齢などを伝えておきましょう。
僧侶のほうはそれに合わせたやさしい形の法話にしてくれますから、法事を営む意義もより深くなるというものです。
法話は……
法事を営む~自宅で営む法事のすすめ方⑤~
法事における焼香の順序
読経の区切りのところで、僧侶から「ご焼香を・・・」という声がかかりますから、施主から故人に親しい順に焼香をはじめます。
しかし、葬儀のときほど順序にこだわる必要はありません。座席の順にしたがって、整然と行うほうが大切です。
読経の時間はおよそ三十分から四十分ですから、その間に全員の焼香を終えるように心がけましょう。
仏間が狭かったり、参列者が多い場合……
法事を営む~自宅で営む法事のすすめ方④~
読経の開始と参列者の作法
準備が整ったら、法役が法事開始のあいさつを述べます。「ただいまから、故○○○○(または戒名・法名)の△回忌の法要を営ませていただきます」といったように簡単に告げてから、
改めて僧侶に「よろしくお願いいたします」と一礼します。
仏壇の前の座に着いた僧侶は、まず合掌礼拝するのが作法です。読経が始まったら、全員しずかに拝聴しましょう。
お経はお釈迦さまの……