日本のしきたり豆知識一覧
仏壇と日常生活~仏壇に必要な仏具とお供え①~高坏と霊供膳
●高坏・・・くだものや菓子などの供え物をのせる器で、受け皿に高い足が付いているところから、この名で呼ばれます。
銘々膳のなかったころには、このような器に料理を盛った名残といわれています。漆器が多いのですが、家紋が付いている場合には、
紋を手前にします。また、供え物は半紙を敷いてのせることになっています。高坏を使ってお供えをするのは、命日など特別の日にかぎるのがふつうです。
●霊供……
仏壇と日常生活~仏壇に必要な仏具とお供え①~
主な仏具と役割
仏壇に象徴される仏教の理想世界(浄土)を、より美しく装うために、瓔珞とか戸帳といったお飾りを用いますが、
ここでは、一般家庭の仏壇に見られる主な仏具を挙げておきましょう。
仏具とは、仏飯や花を供えたり、灯明や線香を挙げたりするために欠かせない用具類のことで、ご本尊や先祖の位牌、お飾りのための装飾品などを除いたものをいいます。
●仏飯器・・・毎朝、炊きたてのご……
仏壇と日常生活~仏壇を安置する場所⑤~
上置き型仏壇の高さは?
台付き型の仏壇は、そのまま畳の上に安置すれば正座して礼拝するのにちょうどよい高さに設計されています。
上置き型のほうは、小机なり台の上に置くことになりますが、その台の高さによって、正座したときに見上げる位置になったり、
見下ろすようなことになってしまいますから注意しましょう。
ご本尊のお顔が礼拝する人の目線よりもやや高く、わずかに見上げるくらいになる……
仏壇と日常生活~仏壇を安置する場所④~
洋間に仏壇を安置する場合
仏壇は和室に安置するというのが、ごく自然な認識でしたが、現在では生活様式の洋風化にともなって、洋間のある家がほとんどになりました。
洋室に仏壇を安置する場合は、スマートな家具調の仏壇を求めてもよいでしょう。ブラック、ホワイト、オークといった色の種類がありますから、
インテリアとしても十分に調和します。
洋式の仏壇には椅子がセットされていますが、サイ……
仏壇と日常生活~仏壇を安置する場所③~
床の間のない場合
和室であっても床の間がない部屋もかなりあります。特に改まった部屋にしないで、いろいろな用途に使用できるようにしてあるためでしょう。
客間にしたり、一家の主人の居間にする場合が多いようですが、心静かに落ち着ける部屋であれば仏壇を安置するにふさわしい場所です。
部屋の正面か、それに相当するところを選んでください。
以前は家族が集まる居間に仏壇を置くという習慣は……
仏壇と日常生活~仏壇を安置する場所②~
仏間に適した部屋は?
落ち着いた気持ちで礼拝できる場所を第一に考えるべきでしょう。人の出入りのはげしい玄関に近い部屋などは避けたいものです。
その点では二階に安置するという方法もありますが、日々のおつとめがおっくうになるようでは困ります。
僧侶を招いて読経していただいたり、法事を営むときのことも考えておく必要があります。
住居構造が比較的ゆったりとしている地方ならば、その家……
仏壇と日常生活~仏壇を安置する場所①~
仏壇は南向きが理想的
仏壇を安置する方角については、いろいろな説がありますが、主なものを挙げれば、次の三つになります。
●南面北座 仏壇の正面を南に向け、北を背にした置き方です。家は南向きに建てるのが理想的といわれていますが、四季を通して南の窓から日光が差しこみ、
風もよく通って湿気を防ぐからです。仏壇を北側に安置すると、直射日光が当たりませんから理想的というわけです。
採……
仏壇と日常生活~仏壇の構造②~
聖なる部屋に変える仏壇の扉
仏壇の扉は観音開きがふつうで、内扉と外扉の二重になっています。この扉の開閉によって、
日常生活の場と聖なる部屋とが区別されるようになっていると考えてよいでしょう。つまり、扉を閉じているときは、
そこは単なる部屋にすぎませんが、扉を開くことによって、仏さまの世界になるわけです。法事や読経、礼拝のときは、どんな部屋でも仏間に変わります。……
仏壇と日常生活~仏壇の構造①~
須弥壇しゅみだんを中心に構成される
仏壇の中央にご本尊を安置しますが、その下に「壇」が設けられています。
「須弥壇」と呼ばれる部分で、古代インドにおいて仏さまの世界といわれた「須弥山しゅみせん」を象徴したものです。
この須弥壇を中心に構成されるところに仏壇の特色があります。
ご本尊の左右は「脇壇」といって、宗祖などの絵像をかかげ、その前の上卓(須弥壇の上)には位牌、仏飯器、……
仏壇と日常生活~仏壇の選び方④~
仏壇店に出向いて購入する
従来型の仏壇には、観音開きになる扉がついていますから、左右のスペースに余裕をとっておかなければなりません。
求めた仏壇を安置したら、扉の開閉ができなかったということがないように注意しましょう。
どのような仏壇を求めるにせよ、カタログだけに頼らないで、実際に仏壇店のショールームまで出向き、自分の目で細部まで確かめることが大切です。
その際にはメジャー……