日本のしきたり豆知識一覧
仏壇の開眼供養~位牌の種類と安置のしかた②~
位牌のいろいろ
位牌には、大小、形態、性質などにさまざまなものが見られますが、仏壇に安置する一般的な位牌は「札位牌」と「繰出し位牌」です。
●札位牌・・・故人ひとりの戒名・法名を記す独立した位牌で、黒塗りと金箔をはったものがあります。
また、戒名などについても、書いたものや彫りこんだものが見られます。大きさもさまざまなうえ、
ごく単純な蓮台をつけただけのものから屋根や両開き……
仏壇の開眼供養~位牌の種類と安置のしかた①~
位牌とは?
死者の戒名あるいは法名を書き、仏壇に安置する木製の牌を「位牌」といいますが、中国の後漢時代に自分の官位や名前を記した小さな板が、
その起こりといわれています。それが仏教と結びつき、日本において位牌という形になったのです。
一般には、位牌を安置するために仏壇を求め、その位牌を礼拝の対象と考えているようですが、仏壇は、ご本尊を須弥壇の上に安置するように仏の世界、
つ……
仏壇の開眼供養~開眼供養の営み方④~
●仏壇を修理に出した場合は?
寺院の本堂を改修するようなときには、一時的にご本尊を他の場所に移すことがあります。
この時に営むのが、「遷座法要」で、もとの座にもどすときには「入仏法要」を行います。
仏壇の場合も同じです。修理に出した仏壇が戻ってきた際には、やはり入仏のための法要を営まなければなりません。
また、古くなった仏壇を処理し、新しい仏壇を求める必要が生じたときは、仏……
仏壇の開眼供養~開眼供養の営み方③~
●僧侶にはお布施を包む
「開眼供養」の式がおわりましたら、僧侶を別室に案内し、お布施をお渡ししますが、仏事といってもお祝いごとですから、
不祝儀などに包まないように注意してください。内包みとして半紙に包み、奉書で上包みにするとよいでしょう。
のし袋を用いる場合は、紅白の結び切りにし、表書きは「御布施」とします。
お布施の金額は、年忌法要の際と同額程度が一般的ですが、年忌法要……
仏壇の開眼供養~開眼供養の営み方②~
●仏具やお供えを飾って僧侶を迎える
仏壇の「開眼供養」は、自宅で行う場合と寺院へ出向いて行う場合がありますが、できれば自宅に僧侶を招くほうがよいでしょう。
寺院で営むときは、ご本尊だけを持参することになります。
自宅の場合は、宗派のきまりによったお飾りや仏具をととのえ、お供えも用意しておきます。打敷を敷き、五具足をそろえておけば申し分ありません。
もし、お飾りや仏具の飾り方……
仏壇の開眼供養~開眼供養の営み方①~
●ご本尊を迎えたら早めに法要を営む
仏壇を求め、新しいご本尊をお迎えしたら、できるだけ早く僧侶にお願いして「開眼供養」のお経をあげていただかねばなりません。
この儀式は、「開眼供養」「お霊入れ」「ご移徙」などとも呼びますが、入仏式を営むことによって、
単なる木像だったものがご本尊としてお参りする対象になる大切な仏事なのです。
日取りについては、特に吉凶などはありませんから、……
仏壇の開眼供養~ご本尊の迎え方②~
●ご本尊は一体を祀るのが原則
一般家庭の仏壇では、一体のご本尊を中央上段に安置するのが原則です。
脇掛けと呼んでいる各宗派の祖師像や絵像などは、脇仏であってご本尊とはいいません。
寺院の本堂には、阿弥陀如来、釈迦如来といった二体を安置するケースが少なくないようですが、二尊像を一体とする考えによるものです。
また、三尊仏といって、阿弥陀如来に観世音菩薩と勢至菩薩、あるいは薬師……
仏壇の開眼供養~ご本尊の迎え方①~
●ご本尊はどこから迎えるか
浄土真宗では、所属する宗派の本山から下付を受けるという、きちんとしたきまりがありますが、
その他の宗派では、それほどの厳しさはないようです。一般的には、次のような方法によって、ご本尊をお迎えすると考えてよいでしょう。
①まず、菩提寺の僧侶に相談する。
②僧侶の指導によって、仏壇といっしょに定められたご本尊を求める。
いずれにせよ、本山にお礼……
仏壇と日常生活~宗派別ご本尊と仏具の飾り方⑧~真言宗
●真言宗のご本尊
ご本尊は、大日如来です。ご本尊は同じですが、各派によって脇侍がいなり、
高野山真言宗では向かって右に弘法大師(大日如来の知恵と慈悲を伝えた)を、左に大日如来に代わって信者をまもる不動明王を祀りますが、
大日如来の具現化としての諸仏、諸菩薩なども祀ります。豊山派では中央に金剛界大日如来像を、右に光明曼荼羅を、智山派では中央に金剛界大日如来像を、
右に弘法大師……
仏壇と日常生活~宗派別ご本尊と仏具の飾り方⑦~天台宗
●天台宗のご本尊
天台宗の場合は、ご本尊が一定しておらず、阿弥陀如来や観世音菩薩、薬師如来などをお祀りすることがありますが、
釈迦如来がもっとも一般的といってよいでしょう。どのご本尊を安置しても教義に反することはないのですから、
しいて統一する必要はないということです。天台宗の教義が、それだけ広いことを意味しています。
脇侍には、右に高祖の天台大師(中国で天台宗を開いた)、……