『葬儀の意義』①～会者定離は永遠の真理～

今回の「代表の豆知識」は硬い内容ですが、とても大切で大事なことをお話しします。

〇遺族に残される葬送の義務

肉親の死ほど、悲しくも残酷なものはありません。

ついきのうまで親しく言葉を交わし、温かい笑顔を向けてくれた父や母が、突然ものいわぬ人となり、永遠の別離を告げるのです。

残された家族にとっては、まさに「この世には神も仏もない」という思いでいっぱいになることでしょう。

死者が長寿を全うし、眠るがごとく大往生したというような場合はともかくとして、将来に大きな夢を託し、

掌中の玉のようにかわいがっていた子供の死などにいたっては嘆いても嘆ききれないというのが、万人に共通した心情です。

「死」は、だれもが予想したくない、あるいは思いもよらないできごとというのが、普遍的な感懐ではないでしょうか。

しかし、「生者必滅せいじゃひつめつ」「会者定離えしゃじょうり」は、何人もまぬがれることができない厳粛な事実であり、永遠の真理なのです。

いたずらに嘆き悲しむことは、必ずしも死者が喜ぶことにはなりません。

それよりも、この現実を真摯に受けとめ、安らかに葬送するという義務のあることを自覚することが大切です。